木へんに刀「朷」の読み方・苗字や熟語【漢字辞典】

「木へんに刀」と書く「朷」は、ふだんの生活ではほとんど見かけないレア漢字です。

読み方は基本の「トウ」が有名ですが、辞典によっては他の音読みも載っていて「結局どれ?」となりがち。

この記事では、木へんに刀「朷」の意味・読み方から、苗字・熟語、地名での使われ方まで、漢字辞典スタイルで整理します。

木へんに刀「朷」の漢字の意味とは?

木へんに刀の「朷」は、辞典では主に「木の名前」を表す漢字として説明されます。あわせて、木の中心(芯)という意味、さらに枝が落ちるといった意味も挙げられます。

ただし、現代の日本語で「朷」を単独で使って文章を書く場面はかなり少なめ。見かけたら「木の種類や木に関する説明の文脈かな?」と当たりをつけて、辞書の意味に戻るのが一番確実です。

要するに“木に関する語義が中心の漢字”で、日常語として頻出するタイプではない、という立ち位置です。

木へんに刀「朷」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報

「朷」は部首が木(きへん)、画数は6画。規格としてはJIS第2水準に入っており、環境によっては表示できても入力しづらいことがあります。

また、常用漢字ではありません。漢検の扱いはサイトによって差があり、「配当外」とする説明もあれば、準1級相当として掲載しているものもあります(=学習範囲としてはかなり上のレア枠)。

基本データ

漢字
部首木(きへん)
総画数6画
分類JIS第2水準
常用漢字常用外
漢検目安配当外/準1級など(資料により差)
文字コードUnicode:U+6737/JIS:1-59-23

木へんに刀「朷」の漢字読み方|音読み

「朷」の音読みは、まず「トウ」が基本として載ることが多い読み方です。実際、成り立ちが「木+音(刀)」の形声と説明されるため、「刀(トウ)」に引っ張られるのは自然です。

一方で、辞典・サイトによっては音読みとして「チョウ」「ジョウ」「ボク」「モク」など複数を併記しているケースもあります。

実務的には、文章中で出たらまず「トウ」を第一候補にしつつ、固有名詞(地名・人名)ならふりがな(公式表記)を優先するのが安全です。

音読みの掲載例

  • 代表:トウ
  • 併記されることがある読み:チョウ/ジョウ/ボク/モク

木へんに刀「朷」の漢字読み方|訓読み

木へんに刀「朷」は、辞典では訓読みが「—(なし)」とされることが多い漢字です。つまり、日常語として「これが訓読み!」と決まった読みが定着していないタイプ。

そのため、読みが必要な場面では音読み中心で処理することが多く、特に本文中で単独の「朷」が出た場合は、基本の「トウ」から当たるのが現実的です。

ただし、地名・古い資料・外字が絡む名寄せなどでは、訓読みの代わりに当て読み慣用の読みが出ることもあります。迷ったら、前後の文脈と出典(元資料)を確認しましょう。

「朷」の成り立ち(字源)|木+刀でなぜこの意味になる?

「朷」は、成り立ちとして形声(けいせい)、つまり意味を表す「木」音を表す「刀」でできた漢字、と説明されます。

ここでのポイントは、左側の木へんが「樹木・木に関するカテゴリ」を示していること。だから意味も木の名木の芯など、“木まわり”の方向に寄っていきます。

右側の「刀」は、意味として「切る道具」というより、主に音(トウ)を借りる役割。なので「木+刀=切る木?」と直訳するより、“木の字+読みのヒント”として捉えるとスッキリします。

木へんに刀「朷」が使われる苗字と読み方

結論から言うと、「朷」を含む苗字はかなり見つけにくい部類です。名字・名前の一覧系サイトでも「見つかりませんでした」となることがあり、一般的な苗字としてはほぼ流通していない可能性が高いです。

その一方で、苗字は地域の古い表記(異体字・誤記・外字)で残っているケースもゼロではありません。もし名簿や書類で「朷」が苗字に入っていたら、推測よりもふりがな(本人確認)を最優先してください。

読みを想定するなら、字の音に寄せて「トウ」系が候補になりますが、“苗字読みは家ごとに確定”が鉄則です。

木へんに刀「朷」を使う熟語・言葉と読み方

「朷」は、現代日本語の定番熟語としてはほぼ見当たらないタイプです。熟語検索サイトでも「該当データなし」になっていることがあり、日常語彙としては単字(漢字そのものの意味)で押さえるのが近道です。

なのでこの章は、「熟語を暗記する」より、辞書的に“木の名/木の芯/枝が落ちる”という語義を覚えて、出会ったときに意味が取れる状態を作るのが目的になります。

どうしても「言葉」として扱うなら、文章中では「朷(トウ)」のようにふりがな併記が親切。レア字ほど、読みの補助があると読者が迷いません。

木へんに刀「朷」を含む地名・用語と読み方

「朷」は地名で見かける例があり、たとえば大分県豊後大野市の小字として「朷迫」が挙げられ、読みが「おうこざこ」とされる資料があります。

ただしこの地名は、登記上は「朸迫」(別字)とされる、いわゆる誤記・疑存の可能性が示されている点が重要です。つまり「朷」が“地名漢字として固定”というより、資料上の表記ゆれとして出ている可能性がある、ということ。

用語としては、データ処理での取り扱いもポイント。文字コードはUnicode:U+6737なので、外字管理や検索ではコードも控えると事故りにくいです。

地名・用語メモ

  • 朷迫(おうこざこ):地名(表記ゆれ・別字の可能性あり)
  • Unicode:U+6737/JIS:1-59-23(検索・外字管理に便利)