「木へんに九」で朹は、日常ではあまり見かけない難しめの漢字です。ただ、古典や字典、戸籍で使える文字一覧などで目にすることがあり、「これ何て読むの?」となりがち。
この記事では、木へんに九「朹」の意味・読み方・成り立ちから、苗字・熟語(言葉)・用語まで、辞典っぽくまとめます。
もくじ
木へんに九「朹」の漢字の意味とは?
「朹」は大きく分けて、①木の名(植物名)と、②祭器(穀物を盛る器)の意味で説明されることが多い漢字です。字典によっては、木の名として「さんざし」や「やまもも」などが挙がります。
また古い用法では、「簋(き)」の古い字(古文)として扱われる点も重要です。現代日本語の文章で単独で使う場面は少なく、「辞書で見かける漢字」として覚えておくとスムーズです。
- 木の名:さんざし(山査子)など
- 木の名:やまもも(辞書によって記載)
- 祭器:穀物を盛る器(=簋の古字として説明されることがある)
木へんに九「朹」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報
「朹」は部首が木(きへん)で、総画数は6画です。常用漢字ではないため、学校で習う漢字の枠外として扱われるのが一般的です。
また、環境によって字形が違って見えることがある環境依存文字として注意書きが付く場合もあります。検索や入力ではUnicodeも手がかりになります。
基本データ
| 漢字 | 朹 |
|---|---|
| 部首 | 木(き・きへん) |
| 画数 | 6画(木4+2) |
| 常用漢字 | 常用外 |
| 漢検の目安 | 配当外(対象外として扱われることが多い) |
| Unicode | U+6739 |
木へんに九「朹」の漢字読み方|音読み
「朹」の音読みは、資料によってキュウ・グ・キなどが挙げられます。一般的な日本語の熟語で頻出する漢字ではないため、まずは「候補が複数ある」と押さえるのがコツです。
読み分けは、古典・字典の体系や、どの語(植物名なのか、祭器なのか)で当たったかで変わることがあります。迷ったら、周辺の文脈から「植物」か「祭器」かを先に判断すると当てやすいです。
- キュウ
- グ
- キ
木へんに九「朹」の漢字読み方|訓読み
「朹」は、訓読みがはっきり定まらない(載せない辞典も多い)タイプの字です。そのため「訓読みはこれ!」と1つに固定して覚えるより、意味と関連する呼び名で理解するのが現実的です。
たとえば意味に関わる語として、植物名なら「さんざし」、祭器(簋の古字)なら「き(簋)」のように“日本語側の呼び”で整理すると混乱しにくいです。読みは資料差が出やすいので、必要なら出典の辞書に当たるのが確実です。
「朹」の成り立ち(字源)|木+九でなぜこの意味になる?
字形は「木」+「九」から成り、一般には形声(けいせい)と説明されます。つまり、「木」=意味の手がかりで、「九」=音(読み)の手がかり、という作りです。
このため「木の名(植物)」の意味に結びつきやすく、古典では「さんざし(檕梅)」に当てる説明も見られます。さらに「朹」は「簋(き)」の古字ともされ、祭器(穀物を盛る器)という意味が立つのは、古い字書で「簋は木で作るので木偏になる」といった説明が付くためです。
木へんに九「朹」が使われる苗字と読み方
結論から言うと、「朹」単体、または「朹」を含む苗字は日本ではかなりレアです。検索しても出てこないことが多く、「見かけたら珍しい表記」と考えてOKです。
もし戸籍・古い資料・名簿などで「朹」が苗字に入っていた場合、読みは音読み寄りにキュウ/キ/グなどが候補になります。ただし苗字読みは家ごとの慣用が強いので、確定は本人確認(読みの聞き取り)が一番確実です。
| 表記 | 読み方(候補) | メモ |
|---|---|---|
| 朹 | きゅう/き/ぐ | 資料差が出やすい |
木へんに九「朹」を使う熟語・言葉と読み方
「朹」を含む日本語の一般的な熟語は多くありません。ここでは、字典・古典・中国語寄りの語を中心に「見かけやすい形」をまとめます。意味の軸は植物(さんざし)か、祭器(簋)かのどちらかです。
読みは資料によって揺れますが、日本語の目安としては音読みでキュウ/キを当てる形が理解しやすいです(必要なら出典の読みを優先してください)。
「朹」を含む語の例
| 言葉 | 読み方(目安) | 意味 |
|---|---|---|
| 朹 | き(/きゅう) | 簋の古字として(穀物を盛る祭器)/また木の名 |
| 朹子 | きゅうし(目安) | 植物名(山楂=さんざし)に関する語として説明される |
| 朹檕梅 | きゅうけいばい(目安) | 古典で「朹=檕梅(さんざし)」とする説明に出る形 |
木へんに九「朹」を含む地名・用語と読み方
日本国内の地名で「朹」を含む例はかなり少ない(ほぼ見かけない)部類です。その一方で、用語としては「植物名」「古代の祭器名(簋)」の文脈で出てくることがあります。
なのでこの章では、地名というより「辞書で遭遇しやすい専門用語」として整理します。特に朹子(植物)と、朹=簋の古字(祭器)はセットで覚えると、字典の説明が一気に読みやすくなります。
- 朹子(きゅうし・目安):植物(さんざし)に関する項目で出やすい
- 朹(き/きゅう):簋の古字として「祭器」の説明に出る
- 朹檕梅(きゅうけいばい・目安):古典注釈で「朹=さんざし」を説明する形

