「木へんに川」で「杊」(※環境によって表示が変わることがあります)は、鍬(すき)など農具の柄(え)に使われる木を表す、とても珍しい漢字です。この記事では「杊」の意味・読み方(音読み/訓読み)、成り立ち(字源)、苗字での扱われ方、熟語や用語での出方までを、辞典情報をもとにわかりやすく整理します。
スマホやPCで変換できない場合の対処(Unicodeでの探し方など)も紹介するので、「この字、なんて読むの?」となったときの確認用の漢字辞典として使ってください。
もくじ
木へんに川「杊」の漢字の意味とは?
「杊」は、辞典では「鍬(すき)などの柄として用いられる木」と説明されます。つまり、木材の種類(木名)として扱われる字で、道具の“持ち手”に向く木を指すイメージです。
日常で目にする機会はほとんどなく、一般的な文章に頻出する漢字ではありません。そのため、戸籍・住民票などの固有名詞や、古い文献・漢和辞典の見出しで見かけて「何の字?」となりやすいのが特徴です。
ポイントは、意味が「川」そのものではなく、木に関する意味だということ。見た目に引っ張られず、「木偏の珍しい字」として捉えると理解が早いです。
木へんに川「杊」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報
基本データ
「杊」は木偏(きへん)の漢字で、総画数は7画です。常用漢字ではなく、漢字検定の扱いも配当外とされます。
| 漢字 | 杊 |
|---|---|
| 部首 | 木部(き・きへん) |
| 画数 | 7画(木4+3) |
| 音読み | シュン/ジュン |
| 訓読み | (基本的に無し/辞典に立項なし) |
| 種別 | 表外漢字(常用外) |
| 漢検目安 | 配当外 |
文字コード(コピペ・入力の助け)
「杊」は環境依存で字形が変わる場合があり、入力に困ることがあります。そんなときは文字コードから探すのが確実です。
- Unicode:U+674A
- MJ文字図形名:MJ013607
- 戸籍統一文字番号:162770
- 住基ネット統一文字コード:J+674A
木へんに川「杊」の漢字読み方|音読み
「杊」の音読みは、主に「シュン」、もう一つが「ジュン」です。読み分けは、文脈や名乗り(人名の読み)などで変わるケースがあります。
また、漢和辞典系の情報では中国語音としてxún(シュンに近い音)で示されることもあり、音の系列としては「シュン」寄りで理解するとスムーズです。
IMEで出にくいときは、「U+674A」で検索してコピペする、辞典サイトから文字をコピーして使う、という手順が現実的です。
木へんに川「杊」の漢字読み方|訓読み
「杊」は、主要な漢字辞典では訓読み(和訓)が立てられていない扱いです。つまり、日常日本語として「この読みで使う」という定番の訓がありません。
そのため、文章中で「杊」を見かけた場合は、まず音読み(シュン/ジュン)で当てて確認するのが基本になります。古典の注釈や漢文由来の見出し語では、音で整理されることが多いからです。
もし人名・地名の一部として出てきた場合は、当事者の読み(名乗り)で読む可能性もあるので、公式表記(戸籍や住民票のフリガナ)で確認するのが安全です。
「杊」の成り立ち(字源)|木+川でなぜこの意味になる?
「杊」は、左側の「木」が“意味(木に関すること)”を表し、右側の「川」が“音(読みの手がかり)”を担う、いわゆる形声(けいせい)文字として説明されます。
実際に、音符「川」は「訓・巡・順・馴」などの系列と並べて扱われることがあり、「杊」もその一群に入るとされます。こうした“音のつながり”があるため、右側が「川」でも読みが「かわ」にならないわけです。
意味の面では、古い辞書類で「木名」「鉏柄(すきのえ)」のように説明され、「農具の柄にできる木」という用途イメージに結びつきます。
木へんに川「杊」が使われる苗字と読み方
「杊」は表外かつ環境依存になりやすいため、苗字として一般的に広く流通しているケースは多くありません。検索してもヒットしづらいのは、フォント差・外字扱い・旧字/異体字の混在が起きやすいからです。
もし戸籍や古い資料で苗字に含まれていた場合、読みはまず音読み寄り(シュン/ジュン)を疑い、次に家・地域の慣習(名乗り)を確認するのが王道です。
実務的には、苗字として扱うときこそ文字コード(Unicode)で同一字か確認するのが大事です。見た目が似た字(別字)に置き換わっていると、検索や照合で事故りやすいので注意してください。
木へんに川「杊」を使う熟語・言葉と読み方
「杊」は非常に珍しく、一般の国語辞典で頻出するような定番の熟語(2字熟語・四字熟語)は多く確認されません。その代わり、漢和辞典では単字として意味が説明されるタイプの字です。
言葉として押さえるなら、辞書の説明で出てくる「鉏柄(すきのえ/くわのえ)」や「柄(え)」といった関連語が理解の助けになります。「杊=鉏柄にできる木」という説明で覚えると、意味の取り違えが起きにくいです。
- 杊(シュン/ジュン):鍬(すき)などの柄に用いる木(木名)
- 鉏柄(すきのえ):鉏(すき)・鍬などの持ち手(柄)
「熟語が少ない=情報が薄い」ではなく、単字で意味が完結する“辞書向きの字”だと捉えるのがコツです。
木へんに川「杊」を含む地名・用語と読み方
地名としての「杊」は、一般的な地名辞典レベルでは広く知られた例が多い漢字ではありません。ただし、地名・人名では外字や異体字が混じることがあるため、「見た目が杊っぽい字」を見かけたら慎重に照合しましょう。
用語としては、デジタル上の扱い(文字コード)が押さえどころです。特に、役所手続きや名寄せの場面ではUnicodeや戸籍統一文字番号が役に立ちます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| Unicode | U+674A |
| MJ文字図形名 | MJ013607 |
| 戸籍統一文字番号 | 162770 |
| 住基ネット統一文字コード | J+674A |
「表示できない」「変換できない」場合は、辞典サイトからコピーして貼るか、コード検索で同一字を特定するのが最短ルートです。

