木へんに夕(タ)「𣏐」の読み方・苗字や熟語【漢字辞典】

「木へんに夕(タ)」と書く漢字が「𣏐」です。ぱっと見は「木+夕」に見えますが、実際は「ひしゃく(杓)」に関係する字として説明されることが多い、かなりレアな漢字です。

読み方は「ひしゃく/しゃく」系が中心で、意味も「水や酒をくむ道具」や「ひしゃくの柄(え)」など。JIS第4水準に入るため、環境によっては表示できないこともあります。

この記事では、「𣏐」の意味・読み・成り立ち、苗字や熟語、地名・用語での出方まで、漢字辞典の形でまとめます。

木へんに夕(タ)「𣏐」の漢字の意味とは?

「𣏐」は、木偏の漢字で、意味は「ひしゃく(杓)」に関係します。具体的には「ひしゃくの柄(え)」、または「水や酒などをくむ道具(ひしゃく)」そのものを指す、と説明されます。

また、少し特殊な意味として、星の並びがひしゃく形に見える「北斗七星の柄(え)の部分」(いわゆる“ひしゃくの持ち手側”)を表す、という解説もあります。

ふだんの文章ではまず出てこない字なので、見かけたら「杓(しゃく)系の字なんだな」と捉えるのが実用的です。

木へんに夕(タ)「𣏐」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報

「𣏐」の部首は木部(きへん)で、総画数は7画です。常用漢字ではなく、漢検でも配当外として扱われます。

この字はJIS第4水準の漢字に含まれ、Unicodeでも登録されています。環境によっては表示・入力が難しいので、必要なら「杓」などの一般的な字に置き換えるのが安全です。

「𣏐」の基本データ

漢字𣏐
部首木部(き・きへん)
総画数7画
音読みヒョウシャク
訓読みひしゃく/しゃく(う)
意味ひしゃく/ひしゃくの柄/北斗七星の柄の部分
JIS第4水準(区点:2-14-34)
UnicodeU+233D0

木へんに夕(タ)「𣏐」の漢字読み方|音読み

「𣏐」の音読みは、主に「ヒョウ」「シャク」が挙げられます。特に意味がひしゃく系なので、音としては「シャク」のほうがイメージしやすいでしょう。

ただし「𣏐」は使用頻度が低く、日常語の熟語として音読みで固定的に使われる場面は多くありません。文章で出たら、前後の文脈が道具(ひしゃく)の話か、天文学的な北斗七星の話かを見て判断するのがコツです。

音読みの目安

  • ヒョウ:辞典で併記される読み
  • シャク:ひしゃく(杓)と結びつく代表的な読み

木へんに夕(タ)「𣏐」の漢字読み方|訓読み

訓読みは、代表が「ひしゃく」です。意味どおり、水・酒などをくむ道具を指す読み方として説明されます。

また、辞典によっては「しゃく(う)」という訓が載ることもあります(「柄(え)」を含むニュアンスで扱われることがあります)。いずれにせよ「𣏐」を見かけたら、まず“ひしゃく関連”を当てると理解が早いです。

表示できない環境では「杓」「柄杓(ひしゃく)」などに置き換えても意味は通りやすいです。

「𣏐」の成り立ち(字源)|木+夕(タ)でなぜこの意味になる?

「𣏐」は見た目が木+夕ですが、意味としては「杓(しゃく)」の系統に置かれ、異体字として扱われることがあります。右側が「夕」に見えるのは字形上の特徴で、資料によっては「勺(しゃく)」系の形と結びつけて説明されます。

意味がひしゃくに寄るのは、ひしゃくの重要部分である「柄(え)が木で作られる」ことと相性が良いからです。つまり、木偏=材(木製)の道具という方向性が読み取りやすい字だと言えます。

実用的には、成り立ちで迷ったら「𣏐=杓(ひしゃく)関係」と押さえるのが一番わかりやすいです。

木へんに夕(タ)「𣏐」が使われる苗字と読み方

結論から言うと、「𣏐」そのものが苗字に使われる例はかなり稀です。理由はシンプルで、JIS第4水準のため表示・入力のハードルが高く、一般には同系統の「杓」などで表記されることが多いからです。

そのため苗字としては「𣏐」より、関連字の「杓」を含む名字が現実的な参照先になります。読みは「しゃく〜」系が多く、個別に複数の読みがある場合もあります。

参考:関連字「杓」を含む名字(表記と読みの例)

名字(一般表記)読み方
しゃく
杓子しゃくし/しゃくご
杓田しゃくだ/しゃくた

戸籍や古い名簿で「𣏐」が出た場合は、まず本人の公的な読みを最優先にし、必要に応じて「杓」などの代替表記も併記すると安全です。

木へんに夕(タ)「𣏐」を使う熟語・言葉と読み方

「𣏐」を含む熟語は多くありません。一般的には、同じ意味の「杓」で書かれることがほとんどで、「𣏐」は辞典・外字・旧資料の表記として登場しやすい字です。

なので、言葉としては「ひしゃく(杓)」関連の語を押さえるのが近道です。特に「柄杓(ひしゃく)」「茶杓(ちゃしゃく)」など、日常でも見かける語があります。

ひしゃく関連の言葉(一般表記)

  • 柄杓(ひしゃく):水などをくむ道具
  • 茶杓(ちゃしゃく):抹茶をすくう道具
  • 杓子(しゃくし/しゃくご):しゃもじ等を指す語・名字にもなる
  • 杓子定規(しゃくしじょうぎ):融通がきかない様子の慣用句

資料で「𣏐」が混ざっていたら、「杓」に置き換えるとスムーズに読めることが多いです。

木へんに夕(タ)「𣏐」を含む地名・用語と読み方

「𣏐」は、意味として北斗七星“ひしゃくの柄”部分(持ち手側)を指す説明があり、天文の文脈で用語的に登場することがあります。日常では「北斗七星の柄」という言い方で説明されることが多いです。

地名としては「𣏐」そのものより、関連字の「杓」を含む地名表記が見つかりやすいです。さらにデジタル上では、文字を特定するためにUnicode区点コードで語られる場面もあります。

用語・表記の手がかり

分類読み方
天文的な説明北斗七星の柄の部分(説明語なので読み固定なし)
文字コードUnicode:U+233D0(コード)
規格区点:2-14-34(JIS第4水準)(コード)
関連地名例(一般表記)柄杓田柄杓田町ひしゃくだ/ひしゃくだまち

「表示できない」「検索で出ない」ときは、U+233D0で照合するか、関連字の「杓」に置き換えて探すと見つかりやすいです。