「枘(きへんに内)」は、木工・建築の世界で出てくることがある漢字で、意味はズバリ「ほぞ(木材を組むための突起)」です。
日常ではあまり見ない表外字ですが、辞書には読み方(音読み・訓読み)や、「枘穴(ほぞあな)」など関連語も載っています。
この記事では「枘」の基本情報/字源/苗字・熟語・用語まで、調べ物で迷わないようにまとめます。
もくじ
木へんに内「枘」の漢字の意味とは?
「枘」=ほぞ(木材をつなぐ突起)
「枘」は、木材などを接合するとき、片方の材の端に作る突起(=ほぞ)を表す漢字です。もう片方には、その突起が入る穴(=枘穴)を作り、差し込んで固定します。
要するに「枘」は木材の接合(継手・仕口)の要になるパーツで、強度を出したり、ズレを防いだりするために使われます。道具名ではなく、あくまで“材の加工形状”を指す点がポイントです。
辞書では「ほぞ」は「臍(ほぞ)」と同語源で、古くは「ほそ」とも言った、という説明もあります。言葉として覚えるなら、「枘=ほぞ」がまず結論です。
木へんに内「枘」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報
基本情報(一覧)
| 漢字 | 枘 |
|---|---|
| 部首 | 木(きへん) |
| 総画数 | 8画(木4+4) |
| 音読み | ゼイ |
| 訓読み | ほぞ |
| 意味 | 木材の接合で用いる突起(ほぞ) |
| 常用漢字 | 常用漢字ではない |
| 漢検目安 | 配当外 |
| JIS水準 | 第3水準 |
| Unicode | U+6798 |
実務で注意したいのは、枘が環境依存っぽく見えやすいこと。端末やフォントによって字形が変わって見える場合があり、資料作りではふりがなを添えると親切です。
入力できないときは、Unicode(U+6798)を控えておくと、外字対応や検索で役立ちます。
木へんに内「枘」の漢字読み方|音読み
「枘」の音読みは「ゼイ」です。漢字辞典ではこの読みが基本として掲載され、訓読み「ほぞ」とセットで示されることが多いです。
ただし現代日本語では、単独で「ゼイ」と読む機会は多くありません。音読みが前面に出るのは、四字熟語やことわざ、または漢語的な表現(例:枘鑿〜)の中に入ったときです。
読みを問われたら、まずは音=ゼイ、そして「意味はほぞ」と結びつけて覚えると忘れにくいです。
木へんに内「枘」の漢字読み方|訓読み
訓読みは「ほぞ」です。木材をつなぎ合わせるために材の端部に作る突起で、これを受ける穴が「枘穴(ほぞあな)」になります。
辞書では「ほぞ」は「臍(ほぞ)」と同語源、古くは「ほそ」とも言った、という説明があります。読みの揺れとして覚えるなら、現代はほぞが一般的です。
文章中で使うなら「枘(ほぞ)」とふりがな付きにすると読み間違いが起きにくく、専門外の読者にもやさしい表記になります。
「枘」の成り立ち(字源)|木+内でなぜこの意味になる?
「枘」は形声文字で、左の「木」が意味(木・木材に関係)、右の「内(內)」が音(読みの手がかり)を担当します。
つまり「木+内」で“中に入る木”みたいな意味を直接作るというより、木材に関する語で、音がゼイ系のものを表すために組み合わさった形です。
そこから「木材を差し込んで組む」世界の用語として定着し、枘=ほぞ(差し込みの突起)という意味で使われるようになった、という流れで理解するとスッキリします。
木へんに内「枘」が使われる苗字と読み方
「枘」は表外字かつ表示環境の差も出やすいため、苗字として“そのまま”使われる例は、一般には確認が難しいタイプの漢字です。
ただ、絶対にゼロとは言い切れないので、もし「枘」が名字に入っている/入っていそうな場合は、次の順で確認するのがおすすめです。
「枘」が苗字で使われているか確認するコツ
- 戸籍・住民票などの正式表記(外字・正字が分かる)
- 文字コード情報(Unicode:U+6798 など)
- 代替表記の有無(常用文字への置換が起きていないか)
資料や名簿で字が崩れているときは、「木へん+内」の構造を手がかりに探すと当たりやすいです。
木へんに内「枘」を使う熟語・言葉と読み方
「枘」を含む言葉は、木工・建築の文脈と、そこから転じた慣用表現に分かれます。まず押さえるべきは「枘穴」など“実物の用語”です。
木工・建築で使う言葉
- 枘(ほぞ):接合のための突起
- 枘穴(ほぞあな):枘を差し込むための穴
- 枘孔(ほぞあな):枘穴の別表記(用語集などで見かけます)
ことわざ・四字熟語(転じた意味)
- 枘鑿相容れず(ぜいさくあいいれず):かみ合わない、折り合わない
- 円鑿方枘(えんさくほうぜい):形が合わずうまくいかないたとえ
- 方鑿円枘(ほうさくえんぜい):四角い穴に丸いほぞ=まとまらないたとえ
「枘=ほぞ」「鑿=穴(のみ・穴あけ)」の関係を知っていると、“合わない”の比喩が一発で理解できます。
木へんに内「枘」を含む地名・用語と読み方
「枘」そのものが入った地名は多くはありませんが、文化財・建築・工芸の分野では、用語としてかなり実用的に登場します。たとえば、専門用語集では「枘」「枘孔(ほぞあな)」が項目として整理されています。
特に「枘」は、英語だとTenon and mortise(ほぞ継ぎ)の説明で登場しやすく、木・石・金属を組む技法として紹介されます。さらに、枘を別材で作って差し込む場合は「雇枘(やといほぞ)」という用語もあります。
もし地名・資料名で「枘」を見かけたら、まずは“木組み・接合の用語”としての可能性を疑うと当たりやすいです。読みは多くの場合、ほぞ/ほぞあな系で説明されます。

