木へんに乃「㭁」の読み方・苗字や熟語【漢字辞典】

「木へんに乃」で書く「㭁」は、日常ではまず見かけないレア漢字です。右側は「乃（の）」で、見た目が「及」に似ているため、ネット上では「木へんに及ぶ」と説明されることもあります。

辞書的には木の名や、車を止めるための木（車輪止めの木）を表す字として説明され、さらに異体字（朶）との関係も重要ポイントです。

この記事では「木へんに乃『㭁』」の意味・読み方・苗字・熟語などを、漢字辞典スタイルで整理します。

木へんに乃「㭁」の漢字の意味とは？

木へんに乃の「㭁」は、辞典では主に「木の名」として説明されます。もう一つの意味として、古い用法で「車を止めるための木」（車輪止めに使う木材）を指す、とされることがあります。

現代の日本語で一般的に使う漢字ではないため、文章中で見かける場面は限られます。名簿・戸籍・古い資料や、漢字辞典の項目で「存在確認のために出会う字」と思っておくと分かりやすいです。

「㭁」は部首が木（きへん）で、総画数は6画です。常用漢字ではなく、漢検でも配当外として扱われることが多い漢字です。

また「㭁」は、JISでは扱いが難しい（未収録扱いになりやすい）ため、端末やフォントによっては表示できないことがあります。検索・データ入力ではUnicode情報を控えるのがコツです。

「㭁」の音読みは、辞典によって複数が併記されます。日本語として定着した読み方は多くありませんが、漢字辞典上では次のような読みが見られます。

固有名詞（人名・地名）で出た場合は、上の読みがそのまま当てはまるとは限りません。読みはふりがな・公式表記が最優先です。

「㭁」は、一般的な訓読みが定着していない（訓読み欄が空欄の辞典も多い）タイプの漢字です。そのため、無理に訓読みを覚えるより、意味を理解して「辞書で確認できる状態」にしておくほうが実用的です。

実務では、読みが必要なときは出典（辞書・原資料）に合わせるのが確実で、ふりがながない場合は、文脈（木の名なのか、車輪止めの木なのか）から意味を先に確定させると迷いにくいです。

「㭁」は、左が意味を表す木、右が音を表す乃の組み合わせで、一般に形声文字と説明されます。つまり、木に関係する語（木の名・木材）を表すために木偏が付き、読みの手がかりとして「乃」が使われています。

また「㭁」には、異体字として「朶」が挙げられることがあります。資料によっては「㭁」より「朶」のほうが実用的（表示しやすい）なため、文章内で「朶」へ置き換えて説明されるケースもあります。

「㭁」は常用漢字ではなく、環境依存で表示できないこともあるため、名字としての使用例はかなり珍しい部類です。

ただし、戸籍関連の文字データでは「㭁」に戸籍統一文字番号が割り当てられており、理論上は人名・姓で登場し得ます。もし苗字として見かけた場合は、推測せずにふりがな（本人確認）で確定するのが安全です。

「㭁」を含む、現代日本語の定番熟語は多くありません。多くの場合、字典上では「㭁」単独で意味を説明する形になります。

そのためこの章では、「㭁」を熟語で覚えるというより、辞典的な用例（意味の使い方）として整理します。

関連語彙としては、異体字「朶」で現れる語（耳朶・粗朶など）のほうが実用上は見かけやすいです。

「㭁」を含む有名な地名は確認が難しく、基本的には文字情報（コード）としての用語で整理するのが現実的です。検索や外字管理のためにも、文字コードは押さえておくと便利です。

「木へんに乃」として覚えておくと、「木へんに及」と誤認しにくくなります。迷ったら、Unicode（U+3B41）で照合するのが確実です。