にんべんに十「什」の読み方・苗字や熟語【漢字辞典】

「にんべんに十」と書くは、ふだん目にする機会が少ないものの、「什器(じゅうき)」などの言葉で静かに生きている漢字です。

意味は「十人ひと組」「日用品・器物」「詩歌の一まとまり」など複数あり、読み方も基本は音読み中心。この記事では、「什」の読み方・部首や画数・字源、さらに苗字や熟語、地名・用語までまとめて確認できます。

「これ、どう読むの?どんな場面で使うの?」が一気に解決できるように、要点を短く整理しつつ、例も挙げて解説します。

にんべんに十「什」の漢字の意味とは?

「什」には大きく分けて、次のような意味があります。結論から言うと、“十でひとまとまり”という感覚が核になり、そこから用途が広がった字です。

主な意味(よく出る順)

  • 十人(十で一組)の単位:軍や組織で「十人一組」を表す用法(例:什伍)。
  • 数の十(とお):十そのもの、または十を基準にしたまとまり(例:什一)。
  • 日常の器物・道具:家財道具や日用品(例:什器・什物)。

日本語では「十人組」よりも、「什器」など“器物”の意味で出会うことが多いのが特徴です。

にんべんに十「什」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報

「什」はにんべん(人偏)に分類され、画数が少ない一方で、学校で習う常用漢字ではない「表外漢字」扱いです。まずは基本情報を表で押さえましょう。部首画数漢検目安が分かると、調べ物が一気に楽になります。

項目内容
漢字
部首人(にんべん)
総画数4画
常用漢字常用漢字表には基本含まれない(表外)
漢検の目安準1級
UnicodeU+4EC0

漢検の目安が準1級になっているのは、「見た目は簡単でも、用法が専門的で日常に出にくい」タイプの字だからです。

にんべんに十「什」の漢字読み方|音読み

音読みは、まず「ジュウ」を覚えればOKです。日常語で出る「什器(じゅうき)」「什物(じゅうもつ)」も、この読みが基本になります。

音読みの一覧

  • ジュウ(主に使う)
  • シュウ(辞書によって併記されることがある)

ポイントは、文章や熟語で見かける時はほぼ「ジュウ」読みだということ。迷ったらまず「ジュウ」で当てにいくのが実用的です。

にんべんに十「什」の漢字読み方|訓読み

訓読みは「とお」とされます。つまり「十」と同じ感覚で読むイメージです。ただし実際の日本語運用では、単独で訓読みする場面は少なく、熟語は音読み中心になりやすい点がコツです。

覚え方のコツ

  • 「亻+十」なので、まず“十(とお)”が連想しやすい
  • でも日常では「什器」「什物」=ジュウ系で覚えるとブレにくい

「訓読みもあるけど、実戦は音読みがメイン」——このバランスを押さえると、読み間違いが減ります。結論:迷ったらジュウです。

「什」の成り立ち(字源)|亻+十でなぜこの意味になる?

「什」は、にんべん(人)+十の組み合わせから、“人が十でひとまとまり”という発想が生まれたと説明されます。ここがまず第一の意味(十人一組)につながります。

そこから「十でまとめた“ひとそろい”」という感覚が広がり、家財道具・日用品(什器・什物)や、詩歌のまとまり(佳什・篇什)の意味へ派生した流れがイメージしやすいです。

字源の理解がラクになる整理

  • 十人一組(組織の単位)
  • ひとそろい(道具・器物)
  • 十で一束(詩歌の編=什)

にんべんに十「什」が使われる苗字と読み方

日本の一般的な苗字として「什」一文字はかなり珍しく、少なくとも「よくある苗字」としては見かけません。一方で、中国語圏では「什」が姓(ファミリーネーム)として扱われる情報もあり、辞書では「[姓] 什」として載ることがあります。

もし「苗字としての什」を探している場合は、日本の苗字なのか、中国語圏の姓なのかで読み方が変わり得ます。調べる時は、漢字だけでなく「どの言語・地域の名前か」もセットで確認するのが安全です。

参考:人名・仏教用語での「什」

人名では、訳経僧「鳩摩羅什(くまらじゅう)」が有名で、略して「羅什(らじゅう)」「什(じゅう)」とも呼ばれます。“什=ジュウ”が人名でも現れる代表例です。

にんべんに十「什」を使う熟語・言葉と読み方

「什」は熟語で覚えるのが一番早いです。特に「什器(じゅうき)」は出現率が高め。以下に、意味も一緒にまとめます。

熟語・語読み方意味
什器じゅうきふだん用いる器物・道具(家具や備品など)
什物じゅうもつ日用品・家財道具
什伍じゅうご十人一組の単位(組織・軍など)
什一じゅういち一割(10分の1)などを表す
佳什/篇什かじゅう/へんじゅう詩歌の「編(まとまり)」

ここだけ押さえるなら、「什器=日常の器物」「什伍=十人組」「佳什=詩のまとまり」の3点が鉄板です。

にんべんに十「什」を含む地名・用語と読み方

「什」は地名や固有名詞にも顔を出します。日本国内だと、福島県いわき市の住所表記に「平上平窪三什(たいらかみひらくぼ みじゅう)」があり、読みが難読として知られています。

日本の地名(例)

  • 平上平窪三什(たいらかみひらくぼ みじゅう):福島県いわき市の地名表記

海外の地名・駅名(例)

  • 喀什(かし/カシュガル):中国・新疆ウイグル自治区の都市名表記として知られる
  • 烏什(うし):中国の地名表記として挙がる例がある
  • 什刹海駅(じゅうさつかいえき/じっさつかいえき):北京地下鉄の駅名

地名・固有名詞では、日本語読み(例:みじゅう、じゅうさつかい)と、現地発音寄りの表記(例:シーチャーハイ等)が混在します。出てきた文脈に合わせて読むのがコツです。