木へんに登ると書く「橙」は、果物のだいだいを指す漢字として広く知られています。お正月の鏡餅の上に乗る実といえば、イメージが浮かぶ人も多いでしょう。
一方で、橙は色名としても使われ、橙色という語は日常的に見かけます。読み方は複数あり、音読みと訓読みの使い分けもポイントです。
この記事では、橙の基本情報、音読み・訓読み、字源、名字での使用例、熟語や地名までをわかりやすく整理します。だいだいという果実の意味を軸にすると、全体像がつかみやすくなります。
見た目はやや難しそうですが、構造を知れば読みも意味も整理しやすい漢字です。
もくじ
木へんに登る「橙」|部首・画数・常用漢字(漢検目安)など基本情報
橙
橙は木へんの漢字で、植物、とくに木の実に関係する字です。左側の木が意味のヒントになっています。
総画数は16画で、常用漢字表には含まれていません。ただし人名用漢字には含まれているため、名前や店名などで見かけることがあります。
基本データ早見表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 部首 | 木部(きへん) |
| 画数 | 16画 |
| 読み | 音 トウ/訓 だいだい |
| 常用漢字 | 表外漢字(人名用漢字) |
| 漢検目安 | 準1級 |
橙の基本的な意味は、ミカン科の常緑小高木、またその果実です。そこから転じて橙色という色名も生まれました。
果実と色の両方を押さえると、ニュースや商品名で見かけたときにも理解しやすくなります。
木へんに登る「橙」の漢字読み方|音読み
音読みはトウです。単独よりも、熟語の中で使われることが多い読み方です。
代表的なのは橙色(とうしょく)という語です。ただし日常会話では、とうしょくよりも だいだいいろ と読むほうが一般的です。
音読みを使う語
- 橙色(とうしょく) 色名としての橙色
- 橙黄(とうこう) 橙がかった黄色
公的文書や学術的な文章ではトウ読みが使われることがありますが、日常生活では訓読みのほうがなじみ深いです。
まずはトウという音があることを知り、色名や漢語的な文脈で出やすいと覚えておくと安心です。
木へんに登る「橙」の漢字読み方|訓読み
訓読みはだいだいです。果実名として読む場合は、この読みが基本になります。
だいだいは正月飾りに用いられる縁起物で、代々に通じる語呂から、家が代々続くようにという願いが込められています。
だいだいの特徴
- ミカン科の常緑小高木
- 果実は酸味が強い
- 冬になっても木から落ちにくい
果実が落ちにくいことから、家が絶えない象徴とされました。ここから縁起物としての橙という文化的意味も広がっています。
色名として読む場合も、だいだいいろと読むのが一般的です。日常的な読みはだいだい、と整理すると迷いにくくなります。
木へんに登る「橙」の成り立ち(字源)|木+登でなぜこの意味になる?
橙は、意味と音を組み合わせた形声文字です。左の木は意味を示し、右の登が音を示す要素とされています。
登の音がトウに通じ、そこから橙もトウと読まれるようになりました。つまり、木が意味、登が音という構造です。
なぜ果実の意味に?
中国で橙は古くから知られていた柑橘類の一種で、その名称を表すためにこの字が使われました。
日本でも漢語として伝わり、だいだいという在来の呼び名に当てられました。こうして果実名と色名の両方を持つ漢字として定着しています。
登の字自体に果実の意味があるわけではなく、音を借りた形だという点がポイントです。
木へんに登る「橙」が使われる苗字と読み方
橙は名字としては非常に珍しい漢字です。一般的な名字ランキングでは、橙を含む姓はほとんど確認されません。
ただし人名用漢字であるため、名に使われることはあります。たとえば名で橙と書いて だいだい、とう、あきら などと読ませるケースも見られます。
人名での読みの例
- 橙(だいだい)
- 橙(とう)
- 橙(あきら) 当て読みの例
名字として見かけた場合は、必ず本人に読みを確認するのが無難です。珍しい字ほど読みのバリエーションが広がる傾向があります。
とくに名では個性的な読みが選ばれることもあるため、推測で読まないことが大切です。
木へんに登る「橙」を使う熟語・言葉と読み方
橙を含む熟語で最も一般的なのは橙色です。色名として日常的に使われます。
そのほか、文学や漢語では橙黄などの語も見られます。果実そのものを指す場合は、単独で橙と書いてだいだいと読みます。
| 語 | 読み | 意味 |
|---|---|---|
| 橙 | だいだい | ミカン科の果実 |
| 橙色 | だいだいいろ/とうしょく | 赤みのある黄色 |
| 橙黄 | とうこう | 橙がかった黄色 |
色のイメージが強い字ですが、もともとは果実名です。意味の中心は果物にあると理解しておくと、応用がききます。
ニュースや商品説明では色名としての使用が多いため、文脈を見て読みを判断するとよいでしょう。
木へんに登る「橙」を含む地名・用語と読み方
橙を含む一般的な地名は多くありませんが、店舗名や商品名には使われることがあります。
とくに色をイメージさせたいブランド名や、縁起の良さを連想させたい名称で用いられる傾向があります。
用語例
- 橙色信号(だいだいいろしんごう) 黄色信号を指す表現
- 橙系(とうけい) 色分類の一種
地名として見かけた場合は、とう、だいだいなど複数の可能性があります。公式のふりがなを確認することが大切です。
橙は果実、色、縁起という三つのイメージを持つ字です。その背景を知っておくと、地名や用語に出会ったときにも意味が読み取りやすくなります。

