取引先へのお歳暮・お中元・記念品の贈呈、上司からいただいたプレゼントへのお礼
——プレゼントを贈る・もらう場面はビジネスでも日常でも頻繁に発生しますが、正しい敬語表現を使えているか不安に思う方も多いのではないでしょうか。
プレゼントの贈受に関する敬語を正しく使えることは、ビジネスマナーの基礎として非常に重要です。本記事では「贈る」「もらう」それぞれの敬語表現・場面別フレーズ・メール例文まで詳しく解説します!
もくじ
プレゼントを「贈る」「もらう」場面の敬語の基本
プレゼント・贈り物に関する敬語を使う際の基本的な考え方を整理します。
まず「贈る・差し上げる・進呈する・贈呈する」は自分が相手に贈る場面で使う表現です。相手への敬意を示すため、「あげる」は目上の人には使えず、「差し上げる」「進呈する」などに言い換えます。
次に「もらう・いただく・頂戴する・賜る」は自分が相手からもらう場面で使う謙譲語です。「もらう」はそのままでは失礼になるため、「いただく」を基本として使います。
また「受け取っていただく・お受け取りください」は相手に受け取ってもらう場面で使います。(参考:文化庁「敬語の指針」)
プレゼントを贈るときの敬語・正しい言い回し
自分が相手にプレゼントを贈る場面での正しい敬語表現を紹介します。
「贈る」の敬語言い換え
- 差し上げる(さしあげる):「贈る・あげる」の謙譲語。最も一般的な表現。「心ばかりの品を差し上げます。」
- 進呈する(しんていする):目上の人・多くの人に贈り物をする改まった表現。「粗品を進呈いたします。」
- 贈呈する(ぞうていする):公的・儀式的な場面での贈り物に使う。「記念品を贈呈いたします。」
- 謹呈する(きんていする):書物・冊子などを改まって贈る場面で使う。「拙著を謹呈いたします。」
渡す際の一言フレーズ
- 「心ばかりの品ですが、どうぞお受け取りください。」
- 「ほんの気持ちですが、お納めください。」
- 「つまらないものですが、よろしければお使いください。」
- 「ご笑納いただければ幸いです。」
「ご笑納(ごしょうのう)」は「つまらないものですが笑って受け取ってください」という意味の謙遜表現で、目上の方への贈り物に添える言葉として定番です。
プレゼントをもらったときのお礼の敬語表現
相手からプレゼントをもらった際のお礼の敬語表現を紹介します。
受け取った直後の一言
- 「このたびは素敵なお品を頂戴しまして、誠にありがとうございます。」
- 「大変結構なお品をいただき、心より御礼申し上げます。」
- 「過分なお心遣いを賜り、恐縮でございます。」
お礼状・メールでの表現
- 「先日は心のこもったお品をお贈りいただきまして、誠にありがとうございました。」
- 「このたびは結構なお品を頂戴し、大変恐縮しております。」
- 「ご丁寧なお心遣いをいただき、深く感謝申し上げます。」
「頂戴する(ちょうだいする)」は「いただく」よりさらに丁寧な謙譲語で、改まったお礼状やビジネスの場で使うと格調のある表現になります。
ビジネスでプレゼント・贈り物を渡す際の正しいフレーズ
ビジネスシーンでプレゼント・記念品・粗品を渡す際の正しいフレーズをまとめます。
お歳暮・お中元を贈る場面
- 「日頃のご愛顧に感謝し、ほんの心ばかりの品をお贈りいたします。どうぞご笑納ください。」
- 「毎々格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。粗品ではございますが、どうぞお受け取りください。」
記念品・表彰の場面
- 「本日のご功績を称え、記念品を贈呈させていただきます。」
- 「長年のご貢献に感謝を込めまして、こちらをお受け取りください。」
手土産を渡す場面
- 「つまらないものですが、どうぞ皆さまでお召し上がりください。」
- 「心ばかりのものをお持ちしました。よろしければご賞味ください。」
「ご賞味ください」は食べ物・飲み物の手土産を渡す際の定番フレーズで、「ご笑納ください」と並んで覚えておくと場面を選ばず使えます。
プレゼントを贈る・もらう場面別メール例文
実際のビジネスメールでの例文を紹介します。
お中元・お歳暮を贈った後のご連絡メール
「〇〇様、平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。本日、日頃の感謝の気持ちを込めまして、ほんの心ばかりの品をお送りいたしました。ご笑納いただければ幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。」
プレゼント・贈り物をいただいたお礼メール
「〇〇様、このたびは結構なお品をお贈りいただきまして、誠にありがとうございました。過分なお心遣いを頂戴し、大変恐縮しております。いただいたお品は、大切に使わせていただきます。今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。」
お礼メールは受け取ってから24〜48時間以内に送るのがビジネスマナーの基本です。感謝の言葉に加え、品物への具体的な言及を添えると誠意が伝わります。
プレゼントの敬語で間違えやすいポイントと注意点
プレゼント・贈り物の敬語で特に間違えやすいポイントをまとめます。
まず「あげる」は目上の人には使えません。「部長にプレゼントをあげました」は失礼な表現になるため、「差し上げました」「お贈りしました」に言い換えましょう。
次に「つまらないものですが」という表現は、現代では使わないほうがよいという意見もあります。謙遜の表現として長く使われてきた言葉ですが、「本当につまらないものを持ってきた」という誤解を与える可能性も指摘されています。「心ばかりの品ですが」「ほんの気持ちですが」のほうが無難です。
最後に、「ご笑納ください」は目下から目上への贈り物に使う表現であるため、目下の人・後輩へのプレゼントに使うと不自然な場合があります。立場・関係性を意識して使い分けることが大切です。

